1月23日ルーテル市ヶ谷センターで演奏活動20周年&CD『旅立ち』発表記念。宮下祥子ギターリサイタルに行ってきました。
会場は夕凪のようなしっとりとした海面を思わせるホールです。
プログラムは3部構成。
1部、ナポレオン・コスト、ヨハン・カルパル・メルツ、ジュリオ・レゴンディと19世紀中期ロマン派作品。華麗で情熱的でそしてドラマティック。演奏は輪舞する薔薇の花びら。
2部、ニコロ・パガニーニのギターとヴァイオリンのソナタ2曲。
ヴァイオリンはモスクワ音楽院でヴァレリー・クリモフ氏の薫陶を受けた俊英グレブ・ニキティンさん。
彼は我が街、札幌交響楽団のコンサートマスターを歴任後、東京交響楽団第一コンサートマスター。
手元に彼の師匠クリモフ氏が同じくギターと演奏したLPがありますがこれは愛聴盤。
しかしさすがに今回はそれが実演であることで比較の対象外。
とにかく素晴らしい。
ヴァイオリンのふくよかな透明はギターのそれと溶け合い時に重なる。
パガニーニってこんなにも優しく軽やかに響くのですね。
3部、宮下さん2006年本邦初演ローラン・ディアス、トウリアエラよりブラジルの武満、そして藤井敬吾、羽衣伝説。
これらもまた多彩な表現技術を要する難曲なのだがもはや音楽はギターからではなく身体から抽出されたアロマがホール全体に満ち溢れているかのよう。
心のこもった料理をいただいたようなほっこりとした思いにあふれたリサイタルでした。
宮下祥子さんとても素敵な時間をありがとうございます。
余計を一つ。今回のCDも演奏はもとより素敵なのですが録音がとても素晴らしいです。オーディオファイル要チェックですよ。好評発売中ご来店の際お申し付け下さい。勿論当店ヘビーローテーションです。メールお問い合わせもどうぞ。
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